(23)多古村(2009.1.29)


 
今日はこれから6つの村を片付ける。正直、普段よく歩いている地域であり、またそれほど歴史的建造物に恵まれているわけでもないので個人的にはいまいち面白みに欠けるところではあるが。
 
 螢田駅を出発、駅前の県道を先日とは逆方向、すなわち小田原駅方面に南下する。先にも述べたとおり、この道は片側にしか歩道が付けられていない区間が多いわけだが、小田急線の用地をよくよく観察すると、道路との境界あたりはかなり余裕があるのだよな。今では使われていなそうな引込み線があったりして。県と小田急で話し合って、歩道を作れるくらいのスペースを譲ってもらえないものなのかなぁ。
 私はといえば、狩川にかかるその名も狩川橋を渡る。前から気になっていたのだが橋のところからほんの少し下流の河原に、

 ベニヤ板を渡した手作りテーブルっぽい物体と椅子が2脚置かれているのだ。公有地だが個人の所有物のようにも見えるが、とにかくあそこで河原酒と洒落こむのもよさそうだ。
 狩川橋を渡るとすぐ左手に、裏サイトでも紹介した「扇町しらさぎ広場」の入口。実はこの広場の元施設である下水道処理場、蓮正寺・穴部新田・多古の3つの街区の境界線上(入会地?)に造られたものである。すなわち、扇町しらさぎ広場の外周をぐるっと一回りしながらお酒を呑めば、それだけで3村分を踏破したことになるわけだが・・・まあ、ラクして数稼ぐのが目的ではないので、今回はパス。扇町6丁目信号を斜め左に入り、処理場に沿う道を歩く。ここは桜並木となっていて、シーズン中はその艶やかな姿が小田急車窓からも見てとれる。
 ずんずん進んで飯泉橋の少し手前、右手にやや広めの公園が現れた。旧多古村での目的地、
扇町第一公園である。

 このあたりにはほかに第二・第三公園もあるが、面積はここがいちばん広い。とはいうものの、広場を取り囲むようにベンチがぽつんぽつんと置かれているだけで、これといった特徴はないようだ。私が訪れたときは近所の爺さんが独りで一服していた。まあ園内広い分、対角線上のベンチで一杯やっていても特に気に留められるわけでもないのは有難い。

 飯泉橋西詰からしばらくは、国道255線を歩くことになる。飯泉入口交差点の手前にあるパチンコ屋の敷地内に「名水酒匂」なる水汲み場があり、いつもポリタンカーで大繁盛である。かくいう私も週に1度は必ず訪れる(ただ、水汲み待ちの長い行列ができていることも多く、並ぶのが大嫌いな私、そんなときはそこから500メートルくらい離れたところにある別の水汲み処に移動する)。以前は“市販の水よりも多少旨いかなぁ”程度の認識で利用していたものだが、昨今は1本の水を買い求めるにも逡巡するような切実な経済状況ゆえ、“タダより安いものはなし”とばかり有難く頂戴いたしております。

 「多古」バス停があった。もっとも通常の路線バスは東側の旧道を走るため、255線を通るのは土曜日の1便のみ。免許維持路線ということですね。



(24)井細田村(2009.1.29)


 「井細田」信号を右折する。ここの交差点は横断歩道がないので、手前の「足柄交番」信号を渡っておいたほうがよい。
 井細田。やはりほとんどの区域が住居表示実施により「扇町」または「寿町」に名を変えてしまったが、鉄道駅をはじめあらゆる物件で「井細田」の名は現役バリバリである。その、大雄山線井細田駅の手前にあるのが当地でのターゲット、若宮八幡神社

 この近くにそのものズバリ「井細田公園」というのがあり私も時折前を通るのだが、大抵親子連れが遊んでいるので公園酒での利用はちょっと厳しい。一方の八幡神社、太鼓橋を渡って鳥居を潜る手前に石造ベンチが数個。目の前の道は常にクルマが行き交うがここは不思議と気持ちが落ち着くのだ。ということでこちらで一献。

 井細田駅前の踏切を渡ると左手に細い流れの川と出合う。しばらくはこの川の流れに沿って西へ西へ。




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