(25)久野村(2009.1.29)


 
相模湾に注ぐ二級河川、山王川。川としての規模は酒匂川や早川に比べはるかに小さいが、左記二河川がその源を他自治体内に発するのに対し、小田原市内の山中で生まれて最後まで市内を流れる山王川こそ、市民にとって真に母なる川といえるかもしれない。過去の氾濫の歴史を踏まえ護岸工事なども絶えず行われているようであるが、現在でも流域は県から浸水想定区域の指定を受けている。
 ところでこの川、公式には「久野川」と「坊所川」が合流する久野地内の向田橋より下流を「山王川」と呼ぶようだ。ところが向田橋より下流でも「久野川」と呼ばれるケースも多いようで、たとえば市立病院の北西方すぐのところに架かる橋、向田橋より1.5kmも下流であるにもかかわらず「久野川橋」という名まえである。おそらく、そのもうひとつ下流にある橋の向こうが旧井細田村の区域になるようなので、そこから先こそが真の山王川といえるかもしれない。地元住民の皆さんにとってはどうでもいいことだと思うが。
 大雄山線井細田駅のあたりまで、久野川(と一応呼んでおく)はひたすら真っ直ぐに西から東へと流路を採っている。それと完全に並行形で道路も付けられていて、私はその道に沿って西へと歩を進める。
 久野村。町村制施行前の村の面積ではダントツの広さであろう。裏サイトで紹介した「県立おだわら諏訪の原公園」も園地の多くが旧久野村の丘の上にかかっているし、私が度々世話になっている市立病院も久野にある。本日は病院の前を素通り、上述の「久野川橋」際信号を直進する。
 面積の広い久野だけに、都市公園も結構な数ある。しかし、今回私が一献スポットに選んだのは、県や市の管理ではない、ここ。

 大規模なマンション「
小田原サニータウン」が設置、管理している公園。これがもう、そのへんの都市公園が裸足で逃げ出しそうなくらい立派なものなのだ。ひととおりの遊具に加えパーゴラ付き休憩所まで(上記地図に描かれた緑色の四角形の大きさを見れば充実度を実感していただけよう)。マンション敷地内の公園の場合「住民以外の利用お断り」ってところも多いがここはそんなケチくさい話はなし。ここからそう遠くない場所に以前訪問した「久野兎河原公園」等あるけれど、公園酒用途ならこちらのほうが断然いい。すぐ近くにコンビニもあるし。ということで。

 フェンスの向こうにバスが見えていますが、あそこが伊豆箱根バスの久野車庫。久野川に架かる橋の上に立って横から見ると、こんな感じです。




(26)荻窪村(2009.1.29)


 次なるターゲットは旧荻窪村。で、私が目指すは、小田原市役所。いや別にトイレを借りようとかいうわけではない。荻窪にも2つほど公園はあるがいまいち。それならむしろ市役所前の池のまわりに多数置かれたベンチで(こっそり)一献するほうが気持ちいいものだから。こんなとき酒が魔法壜に入っているとありがたいわけである。
 サニータウン近くのコンビニの道を入って久野の郷社・神山神社の下を抜ける道は喧騒から一瞬離れることができ嬉しい。若干のカーブを描きながら南東に歩を進め、例の広い通りに出る。ちょうどパパイヤ鈴木似の店員さんのいる「雪だるま」の前だ、ってローカルネタですみません。市役所は、すぐそこです。

 全然本題とは関係ないが、小田原市の職員さん、少なくとも窓口に立ってらっしゃる方々はみなとても対応が気持ちいいですね。ウェブサイトはも少しなんとかして欲しいが。
 さて、池である。ベンチである。善良な市民のみなさんが思い思いに憩っておられる。そんな中に紛れてお酒を啜るのは若干心苦しくもあるが・・・あ、あんなところに彫像が。私彫像を見るとつい悪戯しちゃくなっちゃうんですよね(“東海道カップ酒五十三次”をご存知の方ならおわかりいただけよう)。ということで。




前のページ目次に戻る次のページ

inserted by FC2 system