(34)中里村(2009.2.3)


 
前回は鴨宮駅近くまで来た。そこで、駅前から「ダイナシティ」行きバスに乗る。好調時なら20分くらいかけて歩くところだが(註:数日前より体調を崩していた)
 バスの終点はロビンソン百貨店前。宇都宮に続いて先日札幌店も閉店し、とうとう春日部とここだけになってしまった。私にとっては利用しづらいロケーションにあるのであまり来ないが、市内唯一のデパートであるし、なくなればそれはそれで寂しかろう。
 ロビンソン百貨店のある場所はすでに旧中里村の地であるが、ここから北方に足を延ばす。途中、こんな立看板を発見。

 私のような挙動不審な旅人にとって、この手の警告は辛いものがあるなあ。
 看板の脇の道を入るとデパート周辺の喧騒から一瞬にして離れることができる。このあたりが旧中里村の中心部と思われる。生活道路をジグザグに折れ曲がると、神社の前に出た。

 中里村と、お隣の下堀村両村の鎮守・
八幡神社。一応ここは中里であるが、社殿裏をほんのわずかに西へ行けば、すぐに下堀の地に入る。
 さて、中里には街区公園がふたつあるのだが、ひとつは今回のルートからかなり外れた場所にあるのでパス、もうひとつはインフラがしょぼ過ぎかつ飲酒するには明らかに不向きな雰囲気だった。ついては、当八幡神社の境内のベンチを使わせていただくことにした。とにかくよく管理された、綺麗な境内である。

(35)下堀村(2009.2.3)


 小田原市には「堀」の名がつく街区が堀之内、別堀それに下堀。ほかに小字名になるのか「中堀」もある。いずれの地でも町内に小さな水の流れを認めることができる。
 さて、下堀には公園がない。地図とにらめっこした結果、例によって公民館を目指すことにした。中里の八幡神社とはものの100メートルほどしか離れていない(上掲地図参照)。入口にかかる表札を目にし、私ニヤリ。


 ここの場合、遊園地といっても遊具は置かれておらず、広場の隅っこに背もたれなしベンチが2脚ある程度だ。それでも旅人にとって腰を下ろせる場所があることは誠に有難いものである。ということで。

 下堀公民館の西側はやや広めの道路。といってもローカルムード溢れる往来だったのだが、ここが先月よりバス通りに変身していた。

 我が(?)富士急湘南バスが、いつの間にかダイナシティに乗り入れてたのね。静岡県側の富士急は次々と路線を廃止しているみたいだけど、こちらはなかなか頑張っておるねえ。

(36)矢作村(2009.2.3)


 Wikipediaは、たしかにたいへん便利ではある。しかし、誤った情報が載っていた場合にそれが一人歩きして他のサイトに大いに影響を及ぼしてしまう。
 かくいう私もこのたびの運動に際しWikipediaの「足柄下郡」「足柄上郡」の項を非常に参考にしたのだが、現代の小田原市の街区と比較していて、「矢作」に該当する旧村が把握できなかったのだ。それで図書館で地名事典に当たってみた結果、矢作村はたしかにかつて存在していて後に下府中村の一部となったことがわかった。Wikipedia「足柄下郡」の項において下府中村は下堀、中里、鴨宮、上新田、中新田、下新田の6村合併によって成立したことになっているが、実際には矢作村も含めた7村合併だったのである。現在ネット上に転がっている情報では矢作抜きの6村合併となっているページがほとんどである。これらはWikipediaの情報を鵜呑みにしたに違いない。とにかく、疑わしいと感じた情報は精査する必要があるということですね、当たり前の話ですが。

 県道沼田国府津線を西へ。酒匂堰に架かる万石橋を渡るとT字路となる。ここが矢作交差点。沼田国府津線は右のルート、この後何度も針路を変え、気が付けば私のアパートのすぐ前を通過する。一方当交差点が終点となるのが県道鴨ノ宮停車場矢作線。T字路を左折するとすぐに道は大きく右に弧を描く。その弧の内側にあるのが、矢作公民館である。ここにも、遊具とベンチがありました。旧矢作村での一献は、ここがベストでしょう。ということで。

 公民館の隣にある浄土宗の古刹・春光院。とにかく素晴らしい風格を持つお寺である。保育園を併設、駐車場には簡単な遊具も置かれている。で、道路を挟んだ向かい、春光院の門前に建てられたのが菊川天満宮。

 ぼちぼち、梅の花が咲き始めました。





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