(29)中島村(2009.2.1)
小田原駅(西口)前に戻ってきた。東京方の鉄道ガードを潜ると「東通り入口」交差点。その、東通り(旧職安通り)を直進すれば小田原駅の正面口に出るわけだが、私はそれとは反対方向へ。古めかしい商店や飲食店の立ち並ぶ一角を進む。東通りは近年飲食店のスクラップアンドビルドが激しいようだが、こちらは地元の人に支えられた昔ながらのお店が頑張っておられる印象を受ける。
大雄山線の緑町駅の少し手前で右折、銀座通りを渡って直進。ん?獣くさいにおいが漂っているぞ。なんだこりゃ?と訝りつつ次の交差点へ。なるほど、原因判明。「ブッダガヤ」から発するにおいでした(ブッダガヤ=いろんな意味で有名なラーメン屋さん)。
信号を渡った右手にマンションがあり、パーゴラ付きの休憩スペースが備え付けられている。このあたりが緑町・新玉町と旧中島村の境界になるようだ。私の中島でのターゲット、中町第二公園はここから150mくらいの近距離だ。
通りから1本奥に入ってはいるものの住宅に取り囲まれた場所にあるので、ちょっと落ち着かないところはある。ただ、花壇をぐるっと囲むカーブ縁台は旅人の心を和ませる。
中島。小田原城下の史蹟が多数あるあたりからは外れるが、下町的雰囲気をよく遺していると思う。
古風な銭湯が現役であったり、
バスマニアにはお馴染み、(株)小田原機器の本社があるのも旧中島だ。そうそう、入生田に移転した相田酒造店の蔵があったのも中島。跡地がどうなっているか確認したかったが、うっかりスルーしてしまった。
小田原機器の前を北上、または手前の信号を東に進めばいずれも、山王川と再会する。このあたりが旧町田村になる。
町田に関しては隣村との境界の見極めがなかなか難しかった。しかしとにかく言えること、公園はない。山王川も河岸に下りられるという性格の川でもないし。
過去、こういうケースではいつも地区の公民館を目標とし、それなりの成果を収めてきた。今回も結果からいえばそうすべきだったのに、なぜか地図上の公民館の表示を見落としてしまい、旧村内をぐるぐる歩き回ることに。しかもご丁寧に公民館の前だけをスルーするように。
30分くらい浪費した挙句、ようやく町田公民館を発見した。残念ながら広場やベンチはなし。しかし、すぐ隣の「山神社」の境内(ってほど広くないが)に、辛うじて腰を下ろせそうな石があった。
境内には庚申塔。
庚申塔には三猿が付きものだが、ここのは猿が二匹のみだ。この、庚申塔の後ろで慌しく一献。罰当たりな行為をしていますが見ないでネ、お猿さんたち。
町田で見かけたちょっと面白い物件。
小田原寿町郵便局。古い局舎からお隣の元コンビニの建物に移転する準備を進めている。看板の使い方もコンビニ形式を完全に踏襲するようだ。郵政民営化とはこういうことなのだろう。
旧町田村で無駄に時間を使ってしまった。今日はこの後酒匂川を渡って鴨宮駅まで行く予定である。幸い、次なる旧今井村の目標まではそんなに遠くない。
旧今井村は上掲のとおり、明治22年に井細田・多古各村と合併してニ川村となった。東海道線の線路向こうの村と一緒になったのは現代の視点ではやや奇異に映るが、合併当時の東海道本線は御殿場線回りでまだこのあたりに鉄路は引かれていなかったわけか。
そんな旧今井村の郷社・今井八幡神社と道1本隔てたところに、寿町第一公園がある。
写真奥に見えている高架が、新幹線の線路。その手前のやや低いところを在来線が走っている。私は毎日ここを電車に乗って通っているのに、公園の存在にはまったく気付かなんだ(先日車窓より凝視して確認)。ということで。
踊り子号(185系)が通過中です。言われなきゃわからんと思いますが。
今井八幡神社の境内にも、ベンチが3脚置かれていた。
うち2つは明治製菓寄贈のもの(あと1脚は「イソジンうがい薬」の広告入り)。酒匂川渡ったすぐ向こうに明治製菓の工場がありますからね。