(27)池上村(2009.1.29)


 
1月30日に小田原市役所すぐ近くで起きた“そば屋自爆事件”。現場のある「けやき通り」は歩く機会がほとんどないので件の店の存在も知らなかったが、とにかくその前日の事件発生同時刻に私が市役所前のベンチに座っていたのは事実であり、あと1日ずれていれば爆音を耳にすることになったということだ。
 さて、当日私は市役所を後にしてけやき通りの1本北側にある道を東へ、池上へと向かった。
 池上の名も住居表示実施によりほぼ住所名からは消滅したが、幸い「
池上公園」がある。ほかにはこれといった一献スポットもなさそうだから、迷わずここを目指すことにする。
 小田原市池上といえば、「長鶴」の(株)山中兵右衛門商店の蔵があったところだ。一時は神奈川県下で最大量を醸していたそうだが、昭和47年発行の山本祥一郎著『日本の銘酒地図』(阿部写真印刷(株)出版局)の中で既に 「現在では、小田原での醸造は一切とりやめ、工場を御殿場に移してしまった」 との記述があるので、いずれにしても私が「長鶴」を口にする機会はなかったということだ。現在蔵の跡地には病院が建っている。
 本題に戻る。池上公園です。

 ここ、隣接するマンションの部屋から丸見え、しかも小学校がすぐ近く。まあ公園酒向きとはいきませんな。一杯のんでさっさと退散しましょ。




(28)谷津村(2009.1.29)


 ちょっと話はずれるが、小田原駅から市役所、税務署方面へ徒歩で行く場合(正直そこそこ距離があるからバス使うほうが無難だが)、駅の案内板で推奨されているルートは西口(新幹線口)から切通しの道(丹羽病院の前を通る)を北へ北へと向かうものである。たしかに直線距離ではこのルートが最短だが、途中かなりシビアな坂の登り下りを経なければならない。私だったら小田急の線路と少年院のフェンスの間の道を北上し、拘置支所のところの踏切を渡って西へと向かうルートを迷わず採る。たしかに前記のルートより遠回りにはなるが、道はほぼフラットだからどう考えてもこちらのほうが歩きやすい。市側が少年院や拘置所のよからぬイメージを忌避しているというのは穿った見方だろうか。
 さて私はまさにそのルートを逆行し、拘置支所前から小田急の線路と少年院のフェンスの間の道を南下し、名前はわからんが次の踏切を渡る。ちなみに拘置所のまん前に猫の額ほどの小ささの公園がある。前の道を走る伊豆箱根バスが「公園前」なる停留所を置いているくらいだからそれなりの歴史があるのではないか。子供を公園で遊ばせながらダンナの保釈を待つ姐さんの姿が見られたりして(妄想)。
 踏切を渡ると、お寺や神社が密集する一角に出る。イケてる貼り紙や看板多数あり。



 このあたりを直進すると谷津村でのターゲット「中谷津公園」に行けるはずなのだが。谷津村の旧地も大部分が住居表示が実施され、主に現在の城山1〜3丁目に該当するようだ。ほかにもいくつか都市公園があるようだがヘビーな坂登りを強いられそうだし、なにより当園が唯一「谷津」の名を冠した公園である。それはいいのだが、道に迷った。住所はちゃんと調べてきているのだが、細い道が入り組んでいて公園らしきものがなかなか見当たらない。行ったりきたりした挙句(こういう行動をとっているときにおまわりさんと出会うと職質の格好の対象となるので要注意=経験者は語る)やっと見つけた。ここもマンションに隣接してひっそりと佇む形。

 公園に行くには、マンション横の階段(またはスロープ)を降りる。変わった立地であるが、案の定ここも調整池兼用であった。眺めはいいが、池上公園同様にマンションの部屋から丸見え。長居はしづらい。ここ、おそらく小田原駅から最も近距離の都市公園のはずだが、なんとも地味である。

 フェンスの向こうに、次に向かう中島村あたりが見えています。

 近くで会った猫。近寄るやいなやゴロリ。緊張感ゼロ。




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