(75)打ち上げ ―栢山村―(2009.3.10)


 
私のアパートから栢山までなら歩いてもたいした距離ではない。しかし、ここまでのルートを尊重し、小田急線栢山駅で下車して“打ち上げ”会場まで歩こうと思う。小田原駅で肴を調達したかったし。
 お堀端通りのフレッシュネスバーガーで“出陣式”を挙行したのが1月17日。それから2か月とかからずに小田原市内の75に及ぶ旧町・村を踏破することができた。もっとも序盤のオーバーペースが祟ったのか体調を崩してしまい、現状未だ快復には至っていないが。
 栢山駅から線路に沿うように生活道路を南下。東側にはおなじみの県道怒田開成小田原線が南北に通じているが、交通量が多いにもかかわらず歩道のある箇所が限られている。この裏道の存在は有難い。

 途中からは、こんな畦道歩きに。

 のどかな田園風景です。
 で、会場到着。








 
二宮尊徳先生の捨苗栽培地跡地に造られたポケットパーク。私が富水に部屋を借りた当初は自転車で近所をあちこち探検したものだが、そこで発見したのがここ。ベンチに腰掛けてみると県道から一本離れたところにあるため人通りも少なく、公園の周囲をせせらぎが流れ実に心地良い。で、本巡礼の結願の地をどこにしようかと思案した結果、私にとって準地元である栢山の、とくにこの場所が最適であるとの結論に至ったわけである。我が一村一献運動も尊徳先生の「積小為大」の法則に相通ずるものがあるしね(ホントかよ)。
 能書きはこれくらいにして、打ち上げ開始。酒と肴を取り出す。

これまでずっと小田原市内を回ってきたわけだから最後くらい小田原の地酒「火牛」を、と考えていたんだが、3デシ壜が入手できなかった。そこで方針転換、尊徳先生といえば報徳思想⇒「報徳娘」⇒「丹沢山」てことで、こちらを用意しました。で、肴。

 結構ニュースにもなったのでご存知のかたも多いと思いますが、地元の女子高生がプロデュースした小田原駅弁「小田原小町 陸海ちゃん」。まあ、
JKをオカズに、もとい、JKと駅弁、いやすみません、JKが企画した駅弁をつまみにお酒を呑むのもちょっと不謹慎な気もしますが、今日だけは大目に見ていただきます。ということで。

 最後にふさわしく、豪勢な宴となりました。
 そうそう、尊徳先生にも結願報告をせねば(呑む前にしとけよ、って話もあるが)。生家前に銅像があるので。

 この銅像、「回村の像」と名付けられている。いや私も小田原のムラ村を回ってきたわけです。おあとがよろしいようで。


(了)




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