大磯町大磯の公園
(水道山公園はこちらへ)

仲よし公園
 その名称から立ち位置から、きわめて特異な存在の公園。
 大磯町の“都市公園”一覧表に、この公園の名前はない。しかしここ、高田公園と並び屈指の古さを誇るのだ。既に昭和36年の『大磯町家屋名入地図』には“小公園”として記載されている。
 では何故、都市公園にカテゴライズされていないのか。町内のほぼすべての公園が大磯町「都市計画課」の管轄であるのに対し、仲よし公園は「住民福祉課」の管轄なのだ。これはあくまで想像だが、戦後相当早い時期に“都市計画”の関与する必要もなく公園が形成され、以後も町当局のインフラ整備は最小限に抑えられているからなのではないか。ちなみに公園の場所、戦前は帝室の御料局だったそうで、その後の土地権利関係の変遷あたりにも謎を解く鍵がありそうだが、残念ながらこれ以上は調べられなかった。



【立地】そういう由緒ある土地だからか、公園の北口前はちょっとしたロータリーになっている。

【設備】改めて観察してみると公園を取り巻くコンクリ柱もよそではなかなかお目にかかれない、趣のあるものだ。と思ったらそれもそのはず、御料局の門柱跡がそのまま使われているのであった。



 基本的にはボール遊び等に好適、ベンチでゆっくり過ごすには向かなそうだ。



芦添公園
 ここもかなり早い時期に造られた。



【立地】かつて町財政を潤してくれた? 日本NCR、片倉工業、日本曹達、ジョンソンといった企業が軒並み撤退した中、昭和36年進出の日本端子だけは今も頑張ってくれている。芦添公園は日本端子本社工場北側の細長い土地にある。



【設備】近隣に池田、丸山といった公園が新たに完成した今、老兵は静かにその役目を終えようとしている・・・のかは知らないが、足元草ボーボー。

池田公園
 明治23年、漁師町であった南下町が大火で壊滅的被害を被った。時の町長の私財を投げ売った尽力によりにより罹災者70戸余が長者林に隣接する新地に移住、その地は「長者町」と名付けられた。
 池田公園や上記芦添公園があるのはその長者町でも戦後に人家が建っていった場所。かつてはその名が示すとおり「池」や「芦が茂る湿地帯」だったそうな。



【立地】かなりわかりにくい場所。先述東町二丁目公園の西側入口前に立って北の方角を凝視すると、池田公園が見えます。

【設備】園内真ん中に「長者町移街百周年」記念植樹がされていた。



 あと、隅っこに野外卓。



 これ、化粧坂公園にあるものとまったく同じ、将棋盤をあしらったものである。そういえば公衆トイレの建物なども同じデザインのようだし、同時期に造成されたに違いない、ただ、あちらは大街道に面した公園なのに対してこちらの野外卓のすぐ向こうは一般民家。ビジターがゆっくりするにはやや居心地悪いか。

丸山公園
 1国と134号を結ぶバイパス沿いに最近できた小さな公園。せっかくの真新しい銘板なのに、子供服が掛けられておりました。



【立地】最寄りバス停は「長者町芦添」。実際に公園があるのはバイパスの側道上。



【設備】清潔なのは結構だが、ベンチがしょぼい。せっかく近距離にスーパー「たまや」があるのに。

たけなわ公園
 明治36年、旧大磯宿北本町にあった貸座敷が東海道(旧道)と東海道線の交差する南側にあたる竹縄の地へ移転、「大磯新遊郭」が誕生した。もっとも昭和初期には既に営業者は2軒のみに減っていたそうで、当然現在の竹縄地区に往時の面影を遺すものは何もない。



【立地】1国とバイパスの分岐点からわずかにバイパスを進んだ山手、マンション「大磯丘の上テラス」の正面下に公園がある。



【設備】ごくありふれたベンチだが背後がよりかかれる仕様になっているので、長居がしやすい。大道路に面している割に周囲の雰囲気もいい。

港公園
 その名のとおり、大磯港に面するロケーション。



【立地】我が国初の海水浴場といわれる照ヶ崎。現在は町営プールが建ち地元の子供たちの利用に供している。港公園は町営プールに隣接している。余談だが、港公園とプールをはさんだ反対側に「海水浴場発祥の地 松本先生謝恩碑」が建っている。昔の写真を見ると謝恩碑のすぐ脇にブランコなどが設えられており、子供たちが遊んだりしているのだ。時が移り、ブランコも港公園に移ったということか。



【設備】当園のシチュエーション、二宮町の袖が浦プールー公園の関係とそっくりだ。しかしこちら港公園はほぼ海面と変わらぬ標高にあるため、海の眺望はきかない。
 その代わりといってはなんだが、プール方面の眺望が極めてよい。私のような怪しいおっさんがプール開設時に公園内をうろついていたら、要注意人物としてマークされることは避けられまい。近寄らぬがよろし。

神明町公園(ふれあい広場)
 町の行政資料や大磯駅前の案内板では「神明町公園」とされているが現地に行ってみると「ふれあい広場」の銘板が。住宅地図にもそのように表示されている。



【立地】大磯駅を降りたら線路に沿って平塚方面にひたすら歩く。5分とかからず着きます。駅から一等近い公園がここ。



【設備】あえて“広場”を名乗っているのは、園内に遊具がないからだろう。その分お子様の利用は少なめ、幹線道路からも逸れた立地ゆえ静かに過ごすことができる。私事で恐縮だが大磯町図書館を1日がかりで利用する日は駅前のスリーエフでおにぎりやパンを買って当園で昼飯とすることが多い。唯一の難点は水飲み場がないこと。歯を磨けません
(訂正)水飲み場、ありました(上の写真、いちばん奥のベンチのさらに奥の木陰に)。入口からは見えにくい場所だったとはいえ、10回以上通って初めて気付いた・・・本当お恥ずかしい限りです。

【食事】上述のとおり、駅前のスリーエフが便利。定番のコンビニ弁当だけでなく駅弁や駅前の「パンの蔵」製菓子パンなども揃っている。
 ほかにも国道沿いにファミマや手作りパン屋さんがあり、食料調達には困らない。あ、最近駅前に地場産品直売所がオープンしたのだ。熊澤酒造の日本酒や地ビールも置いてあるよ。

簾田公園
 ふれあい広場にほど近い場所にも一つ公園を発見。近年できたばかりゆえちょい前の資料には載っておらず、見落としていたのだ。



【立地】ふれあい広場前のJRガードを潜り、五差路を左前方へ。すぐです。ちなみに右前方を選べば王城山の登山口。
 なお、表札にはご丁寧に「すだれだ」とふりがなが付されているが、町内の古い地名に言及した本の中には「みすた」として紹介されているもののあることを付け加えておく。

【設備】流石できたてのピカピカ、水飲み場もある。しかし、問題はこれだ。



 STB(ステーション・ビバーク;所謂「駅寝」)の世界でいうところの「最悪いす」。ベンチに仕切りを付けてゴロンと横になったりするのを阻止するタイプのものである。しっかし、大都市の駅ホームならいざ知らず、こんな田舎の小公園でそんな意地悪しなくたっていいじゃないか。



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